決して尊厳を損なうことではない直葬
2019年02月10日
葬儀は多様化していますが、従来の葬儀を行うことが当然のことと考えている人も多くいます。親戚などから文句を言われないだろうかとか、家族の生前の人間関係から立派なお葬式をしてあげたいと希望する人もいるでしょう。
多様化しているとはいえ葬儀に関しては様々な意見があり、その選択は自由です。ですから、家庭の事情などで簡素な形をとることも当然のことと言えます。すべては家族の希望で行って何の問題もないことですが、ひとつだけ例外があります。
それは故人の意思です。遺言を残していればなおさら、それだけはその通りにしてあげるべきことかもしれません。現在、遺言として多いのが希望する葬儀の形で、その多くは盛大な式はせずに簡素な形にしたい、できれば直葬でということだと言われています。直葬はお通夜と翌日の告別式など一切を行わず、火葬のみを執り行います。そのため、家族だけですることが多いようです。何もしないということが亡くなった人に対して冷たいなどという意見もあるにはあります。尊厳を傷つけるといった考え方もあるようです。しかし、形がすべてではない、残された家族のことを考えてなどといった故人の希望からの遺言ならそれをしっかり守ることが故人の尊厳を守ることにつながるのではないでしょうか。家族だけで静かに見送ったということで心の落ち着きを取り戻すのが意外に早かったということも中にはあるようです。